野菜の産地はスーパーで覚える
あなたはスーパーへ買い物に行くとき、お子さんを連れていきますか?
「いいえ」と答えた方は、週に1回お休みの日だけでもいいので、お子さんとゆっくり売り場を回ることをお勧めします。
なぜなら、スーパーは農作物や魚、輸入食品などの産地を覚えるのにはもってこいの場所だからです。
中学受験や中学校のテストでは、果物や野菜の出荷量に関する問題が出題されます。
たくさんの種類の野菜があるのに、全ての生産地を覚えることなんて不可能だと思いませんか。
でも、毎日のように買い物をするお母さん方は、熊本県産のトマトや茨城県産、高知県産のピーマンは見たことがあるのではないでしょうか。
日照時間などの気候に左右されるキャベツやレタスなどは、値段の上がり下がりが大きい野菜ですね。
「キャベツが安いからトンカツにしようか回鍋肉にしようか」日々、献立を考えているお母さん方は、キャベツは愛知県か群馬県産が多く、レタスは長野産が多いということを知っているのではないでしょうか。
このように生活に結び付いているものは、覚えようとしなくても自然に刷り込まれていきます。
教科書で覚えることは忘れるのも早いですが、実体験に基づいた知識はすぐに定着するのです。
さて、それでは、もう少し社会の勉強に近い話をしましょう。
キャベツやレタスなどの野菜は、夏でも涼しい気候を利用して生産するため、群馬県や長野県の高冷地で栽培されています。
このように、高原野菜の出荷時期を遅らせて栽培することを抑制栽培と言います。
では、なぜ抑制栽培を行うのでしょうか。
遅い時期に出荷することで、生産者は野菜を高く売ることが出来るからです。
抑制栽培には、高冷地で行う農業の他に、ハウスによる抑制栽培などもあり、愛知県渥美半島の電照菊などが代表例です。
電照菊とは、秋に日照時間が短くなると開花する品種の菊に、長時間にわたり人口の光を当てることで、出荷時期を遅らせた菊のことです。
また、抑制栽培の反対の言葉が促成栽培というもので、こちらの方が試験には出やすい言葉だと思います。
促成栽培は、農作物の出荷時期を早める栽培方法です。
先ほど例に出した高知県のピーマンやナス、宮崎県のキュウリやピーマンは、高知県や宮崎県などの暖かい地方のビニールハウスの中で育てられ、早く収穫できるようにしています。
言葉の響きだけでなく、抑制という言葉の意味や促すという漢字の意味も教えながら話してあげれば、語彙も漢字の知識も増えて、一石二鳥ですね。
次の休日には、お子さんと産地の話などをしながら野菜選びをしてみてはいかがでしょうか。